オタクを僭称する“不気味な存在”の脅威

まいどー。しばらく更新が続かず、毎日楽しみにご覧頂いている方には申し訳ないっス。なんせ実行委員会が動かないんで、エントリにできるネタがないんですよー。エントリにできないネタは入ってくるんですが(笑) 痛し痒しでございます。

で。今回は場繋ぎと云うかお茶濁しと云うか、個人的な感想ってヤツを久しぶりに書こうかなーと思う次第。おヒマな方はお付き合いくださいな。

【すっかり忘れてた本日の定点観測】
8月30日:258人
9月11日:251人(−7人)

まず、ニコ動アカウント持ってる方は以下の動画が「非オタクの視点」のサンプルとして参考になるかなーと思うです。

オタクの何がいけないの?
美少女アニメオタクの訴え3-1

特に“美少女アニメ〜”の方で、冒頭に(まだピザ期の)岡田斗司夫さんが語っている言葉は正鵠を射ております。

『アニメが好きだ、と云う意見であっても“好きで嬉しい”と言うのと“好きだけど、ダメ?”と言うのでは周囲の対応が変わってくる。だから、趣味がどうと云うのではなく、自分がその趣味をどのよう周囲に“好きだ”と表現するか、個人の在り様が問題の大きなウェイトを占めると思う』

そして、古鳥羽さんが追っている大谷昭宏の「フィギュア萌え族(仮)犯行説」や、最近コメント欄でお見かけしないid:yasaikyo さんのオタクバッシング速報(こちらは趣旨がちと違うか?)、どちらも『多数派のオタク趣味――マンガ・アニメ・ゲーム――に対する“世間の偏見”を演出しようとする(している)マスメディアと、それを規制しようと動く社会』に対して警鐘を鳴らすサイトの内容は『オタク周辺の現状』を把握する上で興味深い資料になります。

さて。前フリが長くて恐縮ですが、もうちょっと事前資料を紹介させてくださいー。
mixiコミュニティ「美少女ゲーマーへの差別に反対!」これ、管理人がSyuu-chan・副管理人は柳橋曹長です。コミュの説明文を抜粋しますんで、ご確認ください。

もう我慢できない!
ボクらはエロゲーやギャルゲーを愛する。それのどこが悪い!

犯罪者がたまたま美少女ゲームマニアだった。だから美少女ゲーマーはみんな犯罪者予備軍?そんなバカな話がどこにある!だったら犯罪者がご飯を食べていたらご飯を食べている奴はみんな犯罪者予備軍なのか?ふざけるな!

ボクらはマスコミや政治家や自称知識人たちによる感情論だけに頼りデータも示さないままで語られるふざけた報道や差別発言に断固抗議すると共に、美少女ゲーマーの権利を断固として守り抜くために戦うことをここに宣言する!

全てのオタク・エロゲーファン・自由主義者・差別に反対する皆さん!私たちはあなた達と共に美少女ゲーマーに対する差別に反対し、全てのマイノリティーが思想・表現の豊かな自由を勝ち取れる日まで団結することを望みます。そして人としての良心に基づいて私たちのコミュニティに参加いただけることを願います。

☆当コミュニティは、あくまで「差別に反対」するコミュニティです。よって“差別されるのは当然”とか“差別されても仕方ない”という段階で思考停止される方の入会はお断りしております。またオタクでありながら同志を「キモオタ」などと呼び差別する汚い連中は敵として徹底して殲滅します☆

このコミュニティが作られたのは05年の5月ですが、syuu-chanの思考を観察する上で面白い資料っスね。徹底して殲滅されるようなコトしたのオマエじゃん。あと鷲尾。

やっと前フリ終わりました。お疲れ様です。コレを踏まえて、デモの公式サイトに記載されていた内容を振り返って見ましょう。

ボクらの未来はボクらが作る!
ボクらの好きなことは誰にも邪魔なんかさせない!
みんなでワクワクでキラキラを作り出すために、ボクらは今こそ立ち上がろう!

立ち上がった結果→6・30アキハバラ解放デモ主催によるコミケテロ まとめ

てなワケで。コレは何を意味しているのか? と申しますと「私欲や私憤をソレっぽい言葉で偽装した“不気味な存在”が、趣味を口実にオタクを食い物にしようと蠢いている」と云うコトです。“不気味な存在”を別の言葉に言い換えると“政治・社会運動に寄生する権力欲の亡者”とでも言いましょうか。別にsyuu-chanに限った話ではなく、デモ実行委員会に参加していた者たちすべてが“不気味な存在”と言っても過言ではないでしょう。
なにしろ、オタクの全てが“萌え”に傾倒しているワケでもありませんし“非モテ”でもなく、“武装すること”を肯定してもいないんですから。

デモ主催者は「オタク趣味」の文脈に、自分たちが持つ「オタク以外」の要素を混ぜ込んで『可視化されていない問題を可視化するために、多くの主張を織り交ぜて一般的な自由と権利を求めることを示すことは決して無駄なことではありませんし、むしろそれは多様化した現代において非常に重要なことであった』とご満悦だったり『今回のデモの主張をあえてあげるならば「アキハバラが好き」というメッセージに集約されると思います。すなわち「アキバが好きな皆で一緒に街に繰り出し、様々や主張をしよう」ということです』とビミョーなまとめを公表したり。

これって、なんつーか“労働者諸君!”から始まるアジテーション演説にオタクを代入したような感じっスね。実行委員会の主軸になった方々は、極左集団を見物して楽しむ「左翼/共産趣味」を自称してましたが・・・結果的に極左集団さながらの内紛と批判者弾圧、リアル襲撃(未遂)に発展させちゃいました。

「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ」
「心せよ亡霊を装いて戯れなば 汝 亡霊となるべし」
「他人の振り見て我が振り直せ」

これらの警句に篭められた真意とは、想像力の欠如が招く危険を戒めているのだと思うです。興味の向く対象について、物品や情報・技術を集積/習得することに喜びを感じるのがオタクであるなら、「左翼/共産趣味」を自称して一般人より深い知識を持っている者たちが、なぜ現在の状況を招いてしまったんでしょう?
一言で結論するなら『想像力の欠如』っつーか、知恵が足りないってコトですかね。

知識があっても、有効に活用できない者を「頭でっかち」とか「理屈倒れ」と言いまして。この手合いは、語らせればまぁまぁ立派なコトを喋るんですが説得力に欠けるのが特徴です。そして、知識量で他人を評価したがるのもポイントですね。僕自身が同類だったんで良く解ります(笑) 自分では頭が切れる論客気取り。でも実態は中身が伴わないボンクラ。都合がイイ時は調子に乗り、旗色が悪くなれば貝のように無言で閉じこもったり、逆上して全てを投げ出しケツをまくる。
――そして、時間が経ったら何事も無かったように踊りだす。

オタクとか右翼・左翼と云うカテゴリ以前に、人間として軽蔑に値する者と言っても過言ではありません。唾棄すべき人間たちが、歪んだ自意識を満足させるためにオタク趣味と、その周辺にある社会問題を弄び、文字通り“食い物”にしたのが『アキハバラ解放デモ』であった。僕はそう思います。

オタクを僭称し、趣味を趣味として楽しむ人たちに寄生する“不気味な存在”に、大事な「生きがい」を食い物にされるのは真ッ平ゴメンです。特に、批判に耳を貸さず対話を拒んで逃げ回る卑怯者に対しては、今後も追い続けます。

しかし、同時にデモを追う者が“不気味な存在”に変わってしまう危険性がある事にも注意しなくてはなりません。解り切ったコトをいちいち書くな、と思われる方もいるでしょうが・・・対象が不明瞭な文脈で“我々”とか“ボクら”と云う言葉を使う者の論には、眉にツバをつけた上で、話半分とするのが妥当です。個人が個人以上の集団を勝手に代表するかのような発言をする裏には、何らかの恣意が隠れています。

もし、今後ボンクラ日記のエントリに対象が不明瞭な“我々”とか“ボクら”などの危険ワードが頻繁に見られるようになったなら、その時は僕が“不気味な存在”に堕ちた傍証となるでしょう。
ホント、デモ関連は地獄だぜフゥーハハハァーハァー